1日の君と1年の君
少しの間が空く
最初に口を開いたのはみのるさんだった。
「なんで?」
「え?」
「なんで私を好きになったの?顔?それとも声?それとも仕草?」
俺にそう問いかけるみのるさんはどこか虚しそうな顔をしていた。
「…はい、俺はみのるさんの全てに惚れたんです」
「全てか、佐々八くんだっけ、1つ言わせてもらうけど恋愛って思うより簡単じゃないんだよ、ましてや1日で惚れて告白をする、返事はオーケー、…そんな偶然起きたら奇跡だよ私はまだ高1だけどそれでも君よりは1年早く生まれてる、そのたった1年の差で経験の違いが出てくるんだよ。それに君はまだ中学3年生
中学で1番忙しい時期なのに恋なんてしたら勉強そっちのけで恋に夢中になるだろうね」
たった1年の差か、
「じゃあみのるさんはどう責任取ってくれるんでますか?」
「え?」
「俺をたったの1日で惚れさしたあなたがそんなことを言うなら俺があなたに惚れた責任もとってくれるんでしょう?、」辻褄があっていないことぐらい自分でもよくわかってる、責任なんてみのるさんが感じる必要なんてない、でも,でも、あなたが欲しい今までに感じたことがないほどに、そんな俺にみのるさんは意外な言葉投げかけた。
「わかったとるよ責任」
「え、?」
何が起きてるのかわからない俺にみのるさんは優しく微笑んだ。

あぁその笑顔昔の女の子にそっくりだ

あなたはどこまで俺を惚れさせるんですか
どうしても女の子と重ねてしまう自分が嫌になる、みのるさんあの女の子とは別人なはず
なのに昔から知っていたような感覚それが本当だとしてもそんな話おとぎ話に過ぎない、そんなことを考えている俺をおいてスラスラと話し始める。
「君がそこまでいうならとるよ責任」
「だからまた1年後まだ私のことが好きだと思えるならここに来てほしい」
「わかりました、」
「ありがとう」
「じゃあ今から言う日にちに来てほしい、1つ目4月7日2つ目4月8日3つ目4月10日4つ目4月22日5つ目4月28日もちろん無理にとは言わないよ」
「その日にちに何か意味でもあるんですか?」
「ライラック、スイートピー、ブルーレースフラワー、チューリップ、サファリプテラム」
「それって花の名前ですか?」
「あぁそうさ私は花が好きなんだ」
「そうなんですね、とても素敵です。」
「そう言ってもらえて嬉しいよ」
そういえばあの子も花が好きなんだよな
懐かしいなあの子が笑いながら俺にくれた桜の冠今は,押し花にしてとっているがもう枯れてしまった。
それでもあの子から貰った物だけは捨てられなかった。
そういえばあの子が好きな花は確か
「私の好きな花はねぇ」
[さくら]

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