何それ美味しいの?
ゴツン。

「いっ…!」

頭に軽い衝撃を受ける。
どうやらうたた寝をしていたようだ。

『何度も電話したんだけど』

目の前には不機嫌そうな顔の亮太が立っていた。
時計は待ち合わせ時間を10分ほど過ぎている。

「ごめん。昨日も残業で疲れてたからうとうとしちゃった」

『そう。間に合わなくなるからとりあえず急ごう』

待ち合わせ通りに来てたなら悪いことしたな…。
ちょっとした罪悪感を胸に亮太の後を追い、荷物を預ける。

『俺、朝食べてないから何か食べたい』

「私は食べてきちゃったから、カフェとかで食べられる軽いものなら付き合うよ」
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