思い思われ嵌め嵌まり
広美は簡単にそう言ったが、受け流したわけではない。実際景子のデートに二度も駆けつけているのだ。
一度目は、友達の紹介で知り合った彼との初デート。人見知りが故に間が持たず広美に助けを求めると、広美は彼氏を連れ偶然を装って現れた。そしてダブルデートという形で、違和感なく取り持ってくれたのだ。
二度目は、ドライブデートの最中に大喧嘩してしまった時だ。頭に血が上って、咄嗟に彼の運転する車から降りて歩き出したものの、知らない土地と慣れないヒールで歩けなくなり、途方に暮れて広美に連絡した。
車を飛ばして駆けつけてくれた広美は呆れ果てていたが、その後彼の元へ送り届けてくれた。
「菅君――当時の彼の名前――から電話あったよ! 渋滞中で景子を追いかけることも出来なくて、相当焦ったみたいだよ」
車内で広美から聞かされ、彼には悪いことをしたな、と反省したが、それ以上に、広美には感謝してもしきれない気持ちだった。
広美には頭が上がらない。
先に仕事を終えた景子は「行ってくるね」と広美に声を掛けた。
「心配してたわりには、さりげなく着替えてるじゃん!」
クールなパンツスタイルからワンピースに着替えた景子に、広美が突っ込む。
「だって……嬉しくて楽しみな気持ちはあるんだもん」
「じゃあ楽しんでおいで」
広美は景子に優しい眼差しを向けながら言った。
一度目は、友達の紹介で知り合った彼との初デート。人見知りが故に間が持たず広美に助けを求めると、広美は彼氏を連れ偶然を装って現れた。そしてダブルデートという形で、違和感なく取り持ってくれたのだ。
二度目は、ドライブデートの最中に大喧嘩してしまった時だ。頭に血が上って、咄嗟に彼の運転する車から降りて歩き出したものの、知らない土地と慣れないヒールで歩けなくなり、途方に暮れて広美に連絡した。
車を飛ばして駆けつけてくれた広美は呆れ果てていたが、その後彼の元へ送り届けてくれた。
「菅君――当時の彼の名前――から電話あったよ! 渋滞中で景子を追いかけることも出来なくて、相当焦ったみたいだよ」
車内で広美から聞かされ、彼には悪いことをしたな、と反省したが、それ以上に、広美には感謝してもしきれない気持ちだった。
広美には頭が上がらない。
先に仕事を終えた景子は「行ってくるね」と広美に声を掛けた。
「心配してたわりには、さりげなく着替えてるじゃん!」
クールなパンツスタイルからワンピースに着替えた景子に、広美が突っ込む。
「だって……嬉しくて楽しみな気持ちはあるんだもん」
「じゃあ楽しんでおいで」
広美は景子に優しい眼差しを向けながら言った。