冷徹社長は幼馴染の私にだけ甘い

 ヨボヨボと会社に着くと、ポンっと後ろから肩を叩かれる。


「凛子、おはよ」
「あ、希。おはよう」
「ん? なんか元気なくない? 入社三日目にして既に辞めたくなった感じ?」


 希が心配そうに凛子を見た。


「まさか、辞めないよ〜。ただちょっとプライベート嫌なことがあってさ。でも大丈夫だから、心配させちゃったみたいでごめんね」


 凛子は曲がっていた背筋をピンと伸ばしてヘラッと笑って見せた。無理矢理口角を上げた偽りの笑顔シールをペタリと顔に貼り付ける。


「ならいいけど……あのさ、落ち込んでる凛子にこんな事今言うのもアレなんだけど」


 希が気まずそうに頬を引き攣らせる。


「どうしたの?」
「あのさ……」

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