線香花火

「やだっ…。行かないで!私も一緒に連れて行って!」


「相変わらず無茶を言うね。そんなこと僕がすると思う?」


本当は嬉しいけど、そんなことしたらここまで会いに来た意味がないでしょ?



「連れてはいけないから、遠い未来で…。かなちゃんがおばあちゃんになったら会いに来てよ。それまで僕が待っててあげるから」


だんだんと視界がぼやけてきた。


あぁ、こんな姿でもなけるもんなんだ。


泣かないでって言ったのに、自分が泣くなんて矛盾しちゃってるよ。


「琉生……ッ」


「かなちゃん、僕に出会ってくれてありがとう。僕に恋を教えてくれてありがとう」


まだまだ、伝えたいことがあるけど無理かな…。

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