線香花火
さっきまで目の前にいた彼女の姿は、もう無かった。
その代わりに目の前に胡散臭い白い髭を生やしたおじいさんが一人。
なんとなく、この人が神様なのかな?
こんな人漫画のかアニメの中のものだと思ったけど、案外しっくりくるものだな。
「もういいのか?」
「ダメだって言ったら、また戻してくれるんですか?」
「ほほ、出来るわけなかろう…。これでもサービスしてやったほうじゃい」
「分かってます。最後に会えただけで、僕はもう十分です」
もうわがままは言わない。本当にこれで、成仏できる。
心残りはまだあるけど、十分ってぐらいに神様に叶えてもらったから。