クレオ*̣̩エシス

ιστορία*.0

太陽が西へ傾き始めた頃、

穏やかな風が、一際大きく吹いて、

木の葉のざわめきと共に、

少女の白銀を攫う。


少年は一瞬、全ての音が消える、

その少女しか見えなくなる。



瞳を大きく開き、少女を凝視した少年は、呟いた。




「──────────天使だ」




これがこの少年、紅深夜と、少女、美冷羽月の出会いだった
< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop