年下男子
「じゃあ聞きますが、蘭さんにとって俺は何ですか?」
「それは・・・」

部下、後輩、友人、どれも違うな。

「まさか、月に数回家に上げて映画を見て一緒に食事をするだけのただの知り合いって言うつもりは無いですよね?」

うっ。
宮田君ずるいよ。こんな言い方されたら何も言えない。

ブブブ。
ちょうどこのタイミング宮田君のスマホが震えた。

「出なさいよ」

私の方をじっと見つめたまま私からの答えを待とうとする宮田君のスマホを指さす。

「そうやって、蘭さんはすぐに逃げる」
「逃げてないでしょ。今は仕事中だから出なさいって言っているの」

ブブブ ブブブ
鳴り続けるスマホ。

「ほら、早く」

はあぁ。
宮田君はため息を一つ着いた後電話に出た。
私はそのすきにミーティングルームを後にした。

宮田君が言うように、私は結局逃げたのかもしれない。
大好きなホラー映画が怖くて目を閉じてしまうように、大切な物を失うのが怖くて戦うことを放棄してしまった。
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