【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
□初めての看病

可愛い一面と安心



「千歳……大丈夫?」

 結婚してから四ヶ月が過ぎた頃、千歳が体調を崩してしまったようだった。
 朝から体調が悪いと訴えてきた千歳は、熱が出ているようだった。顔色もあまり良くない。

「ああ……」

 こんなに体調悪そうな千歳は、初めて見た。

「無理しないで。……今日はゆっくり休んでて」

 ベッドに横たわる千歳の髪の毛を優しく撫でる。

「ありがとう……桃子」

「絶対に無理だけはしないでね」

 千歳は少しだけ微笑みながら「……分かってるよ」と答える。

「今冷えピタ持ってくるから、ちょっと待っててね」

 頷く千歳を確認し、リビングの引き出しから冷えピタを取り出し、再び寝室へと戻る。

「千歳、冷えピタ持ってきたよ」

「お……ありがと」

 千歳のおでこに冷えピタを貼り付けると、千歳は「ん、冷たいな……」と少し微笑む。

「冷たくて気持ちいいな……」

「うん。 雑炊作ったから、ちょっとでもいいから食べて、ちゃんと薬飲んでね」

 あんまり食欲ないと思うけど、せめて少しでもいいから食べてほしい。
 千歳……早く良くなってほしいな。

「ん……分かった」

 これだけ体調悪いと、すごく心配になってしまう。
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