【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
□誕生日の日のサプライズ

最高の誕生日プレゼント



 それから体調もすっかり良くなった千歳は、その後私を体力が消耗するまでベッドの中で何度も抱き尽くした。

「もう無理……っ」

 こんなに抱かれるなんて思ってもなかった。完治したら、すっかり良くなりすぎよ……。
 千歳に抱かれたことにより、私の身体が悲鳴を上げている。

「気持ち良かった?」

「……その顔、なんかムカつくんだけど」

 私がどれだけ千歳に抱かれて大変だったか、本人は分かっていない。
 そもそも病み上がりだというのに、あんなに抱く人いない。いくら抱きたかったと言われても、限度があるでしょ。

 ……と言いたかったが、そんな言葉を返す気力も失っている私は、ただ千歳のそばで眠る準備に入っている。
 なんだかとても疲れた。

「桃子、愛してる」

「……ん、私もだよ」

 愛してるという言葉に、女は弱いのだろうか。愛してると言われたら、なんかいつもそう答えてしまう。

「すっかり俺に抱かれて素直になったか」

「はっ?そんな訳ないでしょ」

 千歳のヤツ、やっぱりムカつく……!

「さっきはもっと……って俺に縋(すが)りついてたくせに」

「言わないでっ」

 もう、いちいち恥ずかしいこと言わないでし……!
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