【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜


 なんか笑わせてくれようとでも、したのかな?

「豆腐でもいいだろ、別に」

「うん、そうだね。ありがとう」

 そんな私を見て、千歳は「ちょっとは元気になったみたいだな」と言っている。

「ねぇ。食べたい物あったよ、一個」

「なんだよ?」

「キウイフルーツが食べたい」

 なんか急に食べたくなったよ、キウイフルーツが。

「キウイフルーツが食べたいのか。じゃあ明日、買ってくるか」

「えー、今食べたい」

「今? 今キウイフルーツあったか?」

 キッチンに行き冷蔵庫を覗く千歳であるが、やはりキウイフルーツはないようだ。

「買ってきて?キウイフルーツ」

「今? 今買うのか?」

 その問いに「うん、今食べたいの」と答えると、千歳は「仕方ねぇな……。じゃあスーパー行ってくるか」と立ち上がる。

「ありがとう」

「すく戻るから、待ってろよ」

「うん、待ってる」

 千歳がキウイフルーツを買いに行ってくれてる間、ソファに座り再びゴミ箱とお友達になる。

「気持ち悪い……」

 もう無理……。つわりってこんな気持ち悪いの……? 
 どうせなら、食べづわりの方がマシだったのかな?とか思ってしまう。
 早くつわり、終わりたい……。
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