【完結】片想い結婚〜同期からのプロポーズは突然の一夜で〜
□インテリアの魔法

疲れた心を癒やす存在



「千歳、今日も残業?」

「いや、今日は多分定時だと思う」

 千歳がそう答えたので、私も「そっか」とだけ答える。

「今日は夕飯、一緒に食えるかもな」

「そっか。 ま、まあ、無理して一緒に食べなくてもいいけど」

 なんで私は、またこんなにツンデレな発言をしたのか……。

「食うよ、ちゃんと。一緒に」

「……本当?」

「ほんとだよ。 お前と一緒に食べた方が、何倍も美味いから」

「そ、そう。 ならいいけど」

 千歳はツンデレな私のことを見てるのが楽しいのか、「やっぱツンデレだな〜」と言いながらニヤニヤと笑っている。

「ツンデレじゃないってば」

「いい加減認めろよ、奥さん」

「お、奥さんって言わないで」

 奥さんって言われると、なんか普通に恥ずかしい……。

「なんだ、照れてんのか?」

「て、照れてませんっ」

 もう、私のことやっぱりからかってる。

「顔赤いぞ、桃子。りんご飴みたいだな」

「り、りんご飴……!?」

 ちょっと、それどういう意味?! りんご飴ってなに!

「りんご飴だから、食べたら甘そうだな」

「た、食べないでっ」

 私、食べ物じゃないから!

「家に帰ったら食べてやるよ、隅々まで」
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