朝の光をあなたと感じて
「それは、妹のようには思っていないということですよね?」

「うん、そうだよ。俺は……あ、進もう」

何か続く言葉があったみたいだけど、オープン時間になって、前から順番に案内が始まった。

何を言おうとしたのだろう。

それほど待つことなく、私たちの番になった。

向かい合って座り、空の景色を見る。日が傾いていく中で、上昇していき、遠くに海や山までが見えてきた。

「わあ、すごい。きれーい」

素敵な景色に感動していると、純也さんが隣に移動してきた。

「うん、きれいだね」

同意しながら、彼は私の手を握る。

握られるのは二度目だけど、前回同様に思いがけないことだ。胸の鼓動が速くなった。

どうしてこっちに来て、手を握ったのかな?

「凛花といられるの、楽しいな」

「私も楽しいです」

彼と会ったときから、楽しかった。彼はずっとニコニコしているし、優しい。

私は満面の笑顔を彼に向けていた。

彼は握っていない方の手で、私の髪を撫でる。

「凛花、俺と付き合ってくれない?」
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