朝の光をあなたと感じて
姉が純也さんを見て、誰なのかと聞きかけたところにお義兄さんの声が被さった。

副社長?

副社長って、もしかして純也さんのことを言った?

学生の私としては馴染みのない役職だけど、社長の次に偉い人だとはわかる。

だけど、副社長と呼ばれる人にしては若いのではないだろうか?

姉がキョトンとして、純也さんからお義兄さんに視線を動かした。

「さっき話していた副社長さんのこと? 三か月前に就任したばかりで若いけど、ものすごく仕事ができて、かっこよくて、みんなから信頼されているという……」

姉の言っている人が純也さんなら、彼は相当立派な人だ。

お義兄さんはIT企業に勤めている。

「そう、さっき話した人だよ。だけど、どうして凛花ちゃんと一緒に?」

姉もお義兄さんも動揺が顔に出ていた。私たちの関係がどういうものなのか、知りたがっている様子だ。

まだ今日付き合うと決めたばかりで、恋人だと紹介するには躊躇われる。

私は純也さんを見た。彼に説明してもらえると助かるのだけれど。

私と目が合った純也さんは小さく頷いてから、腰をあげた。
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