狂愛×共愛
そんな俺の様子を見て機嫌を良くしたのか、主犯格の男が殴るのをやめ、ニッコリと笑い俺の肩に手をのせた。今すぐにでもはたき落としたくなるのを必死に抑える。 「俺に従っていれば良いんだよ…な?頼むよ」 甘く囁くその言葉にゾッとして背中から冷や汗が伝う。ただ黙る俺を置いて、いじめっ子達は去って行った。 「…はぁ」 アイツらがいなくなると安堵からか、深いため息が漏れた。 見るも惨めな俺はきっと誰から見ても笑われるんだろうな。そんな被害妄想地味た事を考えつつ、そこらに散らばる教科書を集める。