俺はずっと片想いを続けるだけ*2nd

天使への片想いは続く~クリストファー

とうとう、カーテンが完成して送られてきた。
念願のこの日まで長かった、本当に。
無事に俺は生き延びて、この日を迎える事が出来た。

『ゴオォォォール!』絶対に決めてやる、今夜。
両の拳に力が漲る。
(みなぎる、って言葉もイヤらしくないか?)


季節は既に新年を越えて真冬になっていた。
もうスケスケは着せられない。

だが。
俺には誕生日じゃない日にグレイスから贈られた
誕生日プレゼントがあった。
この日の為にと、天使が俺に贈ってくれたのだ。

あの高台で、グレイスが頬を染めて言ったのだ。
『夫婦の寝室で初めて眠る日まで預かっていてください』

それはグレイスの冬用の夜着。
薄いピンクでウサギの耳と尻尾が付いている。
ふわふわした、もこもこ。

ヒラヒラのスケスケ ≦≦≦ ふわふわのもこもこ

正しくはないが、記号の多さが俺の気持ちを表している。
こんなに男心が判っている16歳の天使がいるか?

ここにいる!
グレイス・クレイヴン!
俺の奥様だ!
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