11年目のバレンタイン〜恋を諦める最後の告白
ブライダルサロンに…わたしを?
「え…で、でも。麗奈には正月に結婚が決まったって話したんですよね?バレンタインデーの翌週には指輪もできたって……わたしにも指輪のアドバイスくれって選ばせたじゃないですか!」
「思わせぶりでごめん……君がバレンタインデーに告白してくれるってわかってたから、当日も美穂に相談してからあちこち予約してたんだ。レストランもホテルも……君が告白してくれてから、ぼくも応えるつもりだった…プロポーズは指輪ができてからと思ったのに…君は会ってくれなくなって…いつの間にか遠く知らない土地へ去って…自分の愚かしさに心底嫌気が差したんだ」
真人さんはそう謝罪してきた。
「君を、長い間苦しませてごめん。もしもやり直していいなら、プロポーズのやり直しをさせてほしい」
彼がそう言いながらポケットから出したのは、ビロードの箱。それを開ければ、輝く4℃のマリッジリング。
ーーわたしがかわいい、と呟いたデザインだった。
「塚本 美幸さん……こんな不甲斐ないぼくですが、あなたを愛しています。これからずっと、君の隣で生きたい……隣の子も一緒に。どうかな?」