執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!
私は下を向いた。
私も…写真撮りたいな。
友達と…お父さんと。
そう思っていると誰かが私の前に来たのがわかった。
「天川さん」
私は呼ばれたので顔を上げる。
そこにいたのはーー。
「あの、天川さん!俺と写真撮りませんか?」
ーー見知らぬ男の子だった。
…たぶん私と同じで今日、入学した人だよね?
「えっと、写真…ですか?」
私は聞き返した。
「はい!一緒に…撮りたくて…」
そうなぜか顔を赤らめて言う男の子。
体調でも悪いのかな?
少しだけ不安だけど、でも……!
「うん、撮ろう!ねぇ、名前なんて言うの?」
私は頷いき、ニコッと微笑んだ。
男の子の名前も気になったので聞いた。
「1年Ⅱ組の松ヶ江慎二です!」
「慎二くんね!私は天川千結!私のことは千結って呼んで!」
そう言うと慎二くんは嬉しそうに笑った。
「うん、千結…さん」
うーん、"さん"はいらないんだけどな…。
まあ、いいか!
私は慎二くんの手を掴み、校門のところまで走り出した。
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