執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!
俺の胸の中には黒いモヤがかかる。
ねぇ、千結。
その男は誰?
いつから会ってたの?
どうしてそんな男にまで笑うの?
ねぇ、千結……。
『じゃあ、またね!』
そう言って千結とその男は別れた。
千結は真っ直ぐ家へと向かう。
『……ねぇ、どうして千結?』
俺がいるのに…その男のところに行くの?
ねぇ、千結……。
ーー俺から離れていかないで……。

俺はバレないように千結より先に家へと帰った。
その数分後に千結は何事もなかったかのように帰宅した。
今日は千結の家で食べる日だった。
帰ってきた千結を見て俺は胸がすごく苦しかった。
夕飯を食べ終えると俺はいつも通り千結の部屋へと一緒に向かう。
俺の前にいる千結の背中が遠くに感じる……。
ねぇ、千結……行かないで…。
俺は無意識に千結の服を掴んでいた。
千結は驚いていたがすぐに俺と目を合わせて、
『あおちゃん、どうしたの?』
と可愛らしく聞いてきた。
千結はいつも可愛い。
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