執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!
幼稚園の年長くらいだったと思う。
千結はいつも真っ直ぐ帰るのにいつからか帰りが遅くなっていた。
寄り道してるのかと思ったが俺は千結のそばから離れたくない。
だから探しに行くことにした。
あまり帰りが遅いとおじさんも心配するからと説明すればいいよな…と。
探しに行く理由を俺はきっとはっきりと伝えられない。
この気持ちを伝えたらきっと元の関係には戻れないから。
いつかは必ず伝える。
だけど……。
まだ伝えたくない。
今はまだ…。
もっと俺がカッコよくなって、完璧な男になったら告白する!
いつになるかわからないけど、それまでは…千結の隣で笑っていたい。
公園の方を見ると、二人の人影が見えた。
俺はすぐにその一人が千結だとわかった。
俺はホッとしてすぐに駆け寄ろうとした。
……だけど。
『千結、また明日も会おうね』
『うん、もちろんだよ! くん!』
千結…その子は……誰?
名前が聞こえなかった。
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