執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!
「うわぁー、まだ人がたくさんいるね」
私は再びクラスが振り分けられている掲示板のところまで今度はあおちゃんとやって来た。
「まあ入学式だしな」
あおちゃんはそう言ったけど…先程よりもたくさんの人がいるような気がするな。
まだ時間には少しだけ余裕があるけど…なるべくならもう教室に行きたいな。
そう考えているとふっと周りの視線が気になった。
「?」
俯いていた顔を上げると周りの生徒や保護者が私とあおちゃんを見ていることに気づいた。
「な、なんかすごい見られてない?」
私はコソッとあおちゃんに話した。
あおちゃんはというと…。
「別にいつものことだろ」
と素っ気なく返された。
いつものこと?
そこで私はあることに気づいた。
「なるほど!皆、あおちゃんのこと見てるんだね!いつも一緒にいたのにわからなかったよ」
私は一人で納得した。
そんな私にあおちゃんは冷たい目を私に向けた。
「千結、お前……嫌、やっぱりなんでもない」
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