執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!
以上をもちまして、新入生代表の挨拶とさせていただきます」
なんとか一回も噛まずに言い切ることができた。
私はふぅっと息を吐き、マイクの電源を切り、一礼してから自分の席へと向かった。
そして私が座ったのと同時に司会の人は進行を進めた。
「続いて在校生歓迎挨拶。在校生代表 生徒会長 2年Ⅰ組 夜宮結斗」
何も返事をせずに立ち上がり堂々と壇上へと歩く生徒会長さん。
その姿に周りからは黄色い歓声が聞こえた。
「カッコイイ…っ」
「あれが夜宮様…!」
「お美しい!」
よ、夜宮様?!
私は様と呼んでいることにびっくりした。
…でも確かにとても綺麗な顔立ちだ。
黒色の髪は無造作だがそんなところもカッコよく見えてしまう。
こ、これがイケメンというものなのか?
私にはよくわからないけど…。
「桜の花が咲き始め、温かい日差しが降り注ぐようになりました。新入生の皆様、この度はご入学おめでとうございます。在校生一同、心より歓迎申し上げます。
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