高校生だけど、美術の先生を好きになりました。
「先生、付き合ってよ」
 
 
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 私はゆっるい活動の美術部に所属している。
 ぺったぺったと我ながらセンスのない筆運びと色使いで、椅子に座ってモデルをしてくれている顧問の先生を眺める。
 今年二十八歳とか言っていた先生は、別にイケメンでも金持ちでもない。
 いつも髪はボサボサだし、服が汚れないように着ている白衣は汚れているし、身長は百八十センチ以上ありそうなのにいつも猫背だし、イケボだとも思えない。
 だけれど好きだなあと思い、日々正直に「先生、好き」と伝えている。
 
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