大好きな先生と、月明かりが差し込む部屋で過ごした夜


 控え室に戻り、私服に着替える。


 廊下を歩いた先にあるロビーへ向かうと、クラスメイトや同級生が帰らずに残っていた。

 もうすぐ、紙に書かれた結果が張り出される。

 まるで自分のことのように、みんな気にしてるようだ。


 聞き慣れないクラシック音楽、ピアノの演奏に感動した友人たち。

 良い結果が出ることを祈ってくれてる。


 優介と沙也香は……

 遠くから目立たないように、私達を見つめていた。



 スーツを着た関係者の人が歩いてくる。

 手には紙を持っていた。

 素早く壁に貼り付け、立ち去って行く。


 張り紙に書かれてる結果発表を見た人から、歓声があがった。


「どうしたんだろう……」


 不安な気持ちで、私も友人たちと結果を見る。


 そして、目を疑う……




 最優秀賞 矢島 美優




「うそ……」


 何度も見返したけど、私の名前が書いてある。



 最優秀賞のところに、私の名前が……



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