おかしな婚約破棄の結末は‥⁉︎
「し、知り合いでしょうか‥?」


もし知り合いでしたら失礼になってしまいます。
私は勇気を振り絞って聞いてみました。


「何言っているだい?僕は君の彼氏だろう?」

「彼氏‥?」

「そうだよ?最近ずっと見かけないから心配していたんだよ?僕は毎日店に通ってから此処で待っていたのにッ!」

「‥っ」

「今日こそ帰ろうよ、僕たちの家へ」


彼氏とは婚約者のようなものだと認識しています。
けれどアメリ様の家にはこの方の写真もなければ、連絡先も知りません。

はぁはぁ‥と荒く息を吐き出して興奮しているようにも見えます。
どこか普通の人と様子が違うように思い、私は脇目も振らず走り出しました。

ですが、その人も凄い勢いで追いかけてきます。


「たっ、助けてください!」


恐怖で涙が滲みます。
後ろをチラリと確認しながら走っていると‥




ーーードンッ




「薄荷‥っ!?」

「っ!?」

「何してんだ、こんなところで」

「‥‥むぎさんッ」
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