組長とわたし

EP.1



________



〔午前8時のニュースです。昨夜、2時半ごろ◯◯区付近で政治家の____さんが倒れていると通報がありました。____さんは、右腹部に大きな傷跡があり、刃物のようなもので深く刺されたと考えられており、傷跡は背中まで達しているということです。大量に出血をしていたため搬送当時意識はなく、搬送後死亡が確認されました。死因は_______〕

ブチッ


朝8時07分

目を開ければ窓から太陽が見える
眩しい日差しが降り注ぐマンションの一室

窓の外を見れば、今日もサラリーマンやOL、学生たちが通勤通学している

[はぁ...]

朝から気分も上がらずにつまらない1日をスタートさせた

私は

小鳥遊 美桜 タカナシ ミオ

半年前から一人暮らしをはじめ、高層マンションの最上階に住んでいる

ただの学生で、何も取り柄もない

学校も気が向いたら行くくらいであとは仕事がほとんどだ

学校へ行くのだって暇つぶし程度である関係で勉強はほどほどにできるため、ほとんど寝ている

クローゼットに向かい制服を着て、髪を整える
気怠げな顔を鏡で見つめると憂鬱になる

とりあえず鞄と鍵だけ持って学校へ向かう

太陽が私を照らす

まるで、私はこの世界にはふさわしくないことを示すかのように

私の生きる意味はもうないのかもしれない

歩いて10分くらいのところに私の通う

赤星高等学校

がある
私立の名門校と数年前までは言われていたが、実際は黒いつながりがあるヤンキー校だ


ヤンキーがゴロゴロいるし、先生たちだって何も言わない


多分多額の寄付を受けているからだろう

正門までくると目立たないように教室まで歩く

この学校は目立つ奴らの集まりで毎朝レッドカーペット並みの歓声があがる

今日も

《きゃぁぉぁああっっ!!!!!!!》

ほらね

まったく毎日毎日なんで飽きないのかね

喉潰れるよって教えてあげたい

そんな私は全然興味ないから知らないけど

毎回空き教室で寝たり、保健室で寝たり、それ相応な学生ライフを送れればいい


今日も保健室で寝ようと思い、ドアを開けた


「入る時はノックくらいしたら?」

[仕事以外で気遣うのだるいし、祐のことだから気にしてないだろ]

「まぁね」

私が唯一心を許せる相手が、

小鳥遊 佑 タカナシ ユウ



26歳独身彼女なしイケメンなくせに残念なやつだ

「おーい、聞こえてるぞ?ニコッ」

あぁ、すまん。聞かなかったことに。
たまに心の声が聞こえるらしい

「お前が口に出してるからだ」

....気のせいだ

[今日もサボらせて]

大体授業ない日はここに来て、寝てる

オンオフの切り替えができない私は人目につく場所がストレスでしかない

「どうせダメだって言っても寝るくせに」

[何のための保健室なんだよ]

「怪我人のために決まってるだろ!!」

[あーこころがいたーい。あーなきそう。あーいたいたいたい「もういい、気の済むまで寝ろ」

私の勝ちだ

まぁ負けたことなんか一回もない


大体佑は私に勝てない

多分今日で106勝目だもちろん無敗のね

そう思いながら眠りについた私を悲しそうな目で見つめる佑の姿をわたしはシラナイ
< 1 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop