怜悧なCEOの恋情が溢れて、愛に囲われる政略結婚【マカロン文庫溺甘シリーズ2023】
「俺の分もあるなら食べるよ。腹減った」
「ほんと? じゃあ一緒に食べよ!」
「ちゃんと出来てるかなぁ?」とつぶやきながら、鍋のカレーをおたまでかき混ぜる冬璃がかわいくてたまらない。
今すぐ後ろから抱きしめたい衝動を抑えるのに必死だ。
カレーをよそってダイニングテーブルに移動し、ふたりで「いただきます」と手を合わせる。
「うまいな。正直、冬璃は料理が苦手なのかと思ってた」
「あはは。久米さんほど得意ではないけどね。私、これでも美容関係の仕事してるから、食についてもいろいろ勉強してるの。セミナーに通ったこともあるし……」
冬璃は突然言い淀み、顔を引きつらせて笑みを消した。
俺の言葉を真に受けて落ちこんだのかもしれないと考えたら、フォローしておかなければと内心焦る。
「このカレー、マジでうまいから! 上手に出来てるよ」
「ごめん、違うの。そういえば食のセミナーで憲一朗さんと出会ったなって、思い出しただけ」
「…………」
そういうことか、と瞬時に納得した。
だけど不器用な俺は、今の冬璃にかける適切な言葉を見つけられない。
「まだ好きなのか?」とは聞きたくないし、「早く忘れろ」というのもなにか違う気がする。
しばらく沈黙が流れたあと、俺はサラリと話題を変えることにした。
「ほんと? じゃあ一緒に食べよ!」
「ちゃんと出来てるかなぁ?」とつぶやきながら、鍋のカレーをおたまでかき混ぜる冬璃がかわいくてたまらない。
今すぐ後ろから抱きしめたい衝動を抑えるのに必死だ。
カレーをよそってダイニングテーブルに移動し、ふたりで「いただきます」と手を合わせる。
「うまいな。正直、冬璃は料理が苦手なのかと思ってた」
「あはは。久米さんほど得意ではないけどね。私、これでも美容関係の仕事してるから、食についてもいろいろ勉強してるの。セミナーに通ったこともあるし……」
冬璃は突然言い淀み、顔を引きつらせて笑みを消した。
俺の言葉を真に受けて落ちこんだのかもしれないと考えたら、フォローしておかなければと内心焦る。
「このカレー、マジでうまいから! 上手に出来てるよ」
「ごめん、違うの。そういえば食のセミナーで憲一朗さんと出会ったなって、思い出しただけ」
「…………」
そういうことか、と瞬時に納得した。
だけど不器用な俺は、今の冬璃にかける適切な言葉を見つけられない。
「まだ好きなのか?」とは聞きたくないし、「早く忘れろ」というのもなにか違う気がする。
しばらく沈黙が流れたあと、俺はサラリと話題を変えることにした。