夜が明けたら君に幸せを。
4月7日…?



慌ててポケットに入れていたスマホで日にちを確認するが、表示されている日にちも“4月7日”だ。



「どうなってんの…?」



4月7日といったら、入学式の日だ。


だけど、そんなわけない。


だって今日は“9月20日”のはずだ。



ガチャリと玄関の扉が開く重い音がした。



…これから起こることが、なんとなくわかった。


思った通り、大量のお酒を入れたビニール袋を持ったお母さんが現れ、突っ立ったままの私を一瞥し横を通り過ぎた。



「…また、仕事クビになったの?」



同じ言葉を口にしてしまってからハッと我に返るが、もう遅い。



「…は?」


「あ、や、その…」



慌てて何か言おうとするが、首を絞められているかのように何も言葉が出てこない。
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