夜が明けたら君に幸せを。

変わらない夜

–––––ピリリッピリリッピリリッ。



スマホのアラーム音で目が覚める。


手探りでアラームを止め、ハッと飛び起きる。



「…え?」



そこは、見慣れた私の部屋だった。


どうして私はここにいるの…?



たしか、屋上に行こうとして階段を踏み外したはず…。



「…もしかして、夢だったとか?」



可能性としてはあり得ることだ。


…だが、それにしてはやけにリアルだったし、痛みもあった。



わけがわからないままとりあえずリビングに行くと、点けっぱなしだったテレビがニュース番組に切り替わった。



「おはようございます。4月7日、今日の天気からお伝えしていきます。今日は朝から暖かい春の日差しが…」


「…は?」



今、なんて言った…?
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