こっちおいで



こっそり公園まできたなら


病院の関係者にも

家族にも、バレたくないんじゃないかな。


ここにいること。


「いくあては……あるの?」


とはいえ、まだ子供だし

体も丈夫そうに見えないし

なんだか色々無知だし


一人で生きてけそうな感じではない。



「いくあて?」

「たとえば……友達のとこ、とか」

「トモダチ?」

「だから……えっと……あなたが困っているときに助けてくれるような人。いるのかな……って」

「きみは」

「え?」

「ぼくのトモダチ?」



これはわたしの勝手な妄想でしかないけど

ずっと

大人に囲まれて生きてきたのかも。


年の近い子と知り合う機会が

なかったのだとしたら――



「……うん」


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