3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない
「それぞれ家庭の事情もあるでしょうけど、できたら妻であるあなたにもう少し体調管理をしっかりするよう言ってもらえたら嬉しい。それに高清水先生に言えるのはあなたしかいないからね」

 彼女の言う通り言えるのは私だけだ。たとえ契約の関係だとしても一緒に暮らしている以上、理人さんの体調を心配する資格はあるはず。

「はい、わかりました」

「ありがとう」

 怒られる覚悟で少しでも意識を変えてくれるように言ってみよう。


 そう意気込んだものの、理人さんが家に帰ってこないことには話もできない。かといって電話やメッセージでする話でもないし、できれば顔を見て言いたいところ。

「今日は絶対に寝ない」

 金曜日の夜、仕事中の理人さんに何時までも待っているから帰ってきてほしい、話したいことがあるとメッセージを送った。

 時刻は二十一時を過ぎたが、理人さんからの返信はない。既読も付いていないから、まだ仕事中なんだよね。

 でも本来なら今日は宿直じゃないから、家に帰っている時間だ。メッセージに気づいて帰ってきてくれたらいいんだけど……。
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