『絶対言わないでください!』保健室で起きたヒミツ♡の話
「レンレン、あのさ…」



「菊池さん、なに?」



ーーー



え…



視界が塞がれて

それから唇も…



唇が離れて

息をしたら



すぐ目の前には

菊池さんしかいなかった



え…



菊池さん?



「オイ!
菊池何してんだよ!」



天ヶ崎くんの声



天ヶ崎くんが菊池さんの襟元を掴んだ



「天ヶ崎先輩、やめてください!」



え!ちょっと!



「天ヶ崎くん!急にどーしたの?
菊池さん女の子なんだから
そんな乱暴にしたらダメ!」



天ヶ崎くんの手を
菊池さんから離した



「レンレン、私、好きなの!
レンレンのこと、好き…

友達にも言えないこと話して…って
レンレン前に言ってくれたよね?」



「え…菊池さん、好きって?
ありがと…
え、でも…菊池さん…」



菊池さん

女の子だよね?



今、私にキスしたよね?



「本気ですよ!私
優勝したら告白するって決めてたんです!」



本気…



うん、菊池さんの顔見たらわかる



でもそれは私のこと?

相手間違ってない?



状況がよくわからない



女の子だから油断してた



え…私って、女だよね?



混乱する



「菊池のせいで、センセー困ってるだろ」



「私だって…私だって…」



菊池さんも混乱してる

どーしよ…



「菊池さん、大丈夫?」



「大丈夫じゃ、ありません

レンレンが
何でも話してって言ってくれたから
言ったのに…

友達にも誰にも言えないから言ったのに…

天ヶ崎先輩にも聞かれたし…」



「ごめんね…菊池さん」



「菊池、センセー本気で困ってるだろ
もぉ、やめろよ」



「うるさい!
いいですね!天ヶ崎先輩は男で…

本気で困ってるのは
天ヶ崎先輩じゃないですか?

私がレンレンに告白したから
焦ってるでしょ!」



「あ?菊池うるせんだよ!」



「もぉ、やめて!
ごめん、私がしっかりしてないから
こんなことになって…

ごめん…
菊池さんも、天ヶ崎くんも…」
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