幸せのつかみ方



「千夏が他の人と再婚すればいい話じゃない?」
「結婚しなくても、私みたいにパートナー見つければいいんじゃない?」

ビール好きの紗良が行きたがったダイニングバーでクラフトビールとおいしいスペイン料理を堪能しながら話をする。

「いやあ、どっちも無理でしょ」
私は苦笑いするしかなかった。

「え?なんで?」
二人は本気で驚いているようだ。

「夫にすら女扱いされてないのに、誰が私のことを女として見てくれるって言うの?」
驚く二人に驚きつつ、正直な気持ちを話した。

「あんなバカ旦那のことなんて気にしないでいいのよ」
「そうそう、あんな奴の目なんて腐りきってんだから。千夏は十分魅力的!」


女友達に励まされて照れてしまう。
「やめて。恥ずかしいから」

照れる私を面白がってか、はたまた本気で励ましているのか。二人からの褒め褒め攻撃を受けまくった。
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