太陽の王子様と月の御令嬢〜禁断の恋は焦ったい?〜
先程ティアラにボコられた令息を見てため息を吐いた。
どうやら軽症のようだ。
体格もいいしすぐに目を覚ますと判断してティアラを連れて撤退する。


「ティアラ、ティアラ……!いい加減起きろ」


ティアラの肩を揺らす。


「……ん?マジェ、何してるの?」

「見ての通りだ」

「もしかして、またやっちゃった?」

「やっちゃった」

「ごめんね……マジェ」


ティアラがしゅんとする。
この顔に弱いのだ。

 
「もういいって」

「……マジェ、怒ってる?」

「怒ってない。今度から眠たくなったら医務室に行くんだぞ」

「ん……」


ティアラなりに反省しているようだ。
それに何故か自分だけは、朦朧としているティアラに触れたとしても絶対に殴られない。

ミストやセスは偶に殴られることもあるのだというが、自分だけは大丈夫なのである。
リンナ曰く「ミストとセスは日頃の行いが悪いのよ」らしい。

そんなティアラがまた可愛く思えてしまうのは、スター家の血が濃く流れているからだろう。


「……マジェがいないと、生きていけない」

「はいはい、俺もだよ」

「マジェ、抱っこして」

「全く、いつまで経っても子供だな」

「落ち着く……」


そんな二人の姿を見ていたブラッドの橙色の髪が、静かに風に靡いていた。
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