屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

「っ、ぅ…ふ…っ…」



「…返事、聞いてもいい?」



さっきまで止まっていた涙がまた溢れだしてきて、上手く言葉にできない。



……でも、これだけは言いたいの。



「っ…私も、大好き…っ…」




どうしようもなく、君が好きで好きてたまらないって。



どちらともなく重なった唇が、代わりに答えてくれた。



この小さな公園で結ばれた赤い糸。



ほどけないように、離れないように。



君としっかり結んでいたいって思ってるの。




それはきっと、私だけじゃないはずだから。

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