屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。

「じゃあ、遠慮なく。それっ…!」



一体どんな感じになっているのだろう…とワクワクしながらめくってみた。



「…こ、これは……」



「………」



そこには、一概に下手とは言えないような…よくわからない、形容しがたい絵が描かれていた。



「……これ、シマウマ?」



「それはベッド」



「えっと、こっちは…あ!女の子でしょ?」



「違う。ソファ」



……………。



これ以上、何も言うまい。



「…だから見せたくなかったんだ」



そっぽを向いてしょぼんとする廿楽くんに、思わずニヤけそうになる。
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