屋上で廿樂くんと、ヒミツのこと。
Secret2

もう1人の住人


照りつける太陽。



ミンミンと鳴く蝉の声。



球技大会は無事に終わり、夏本番がすぐ目の前まで迫っている今日この頃。



「〜っ暑い!ねぇ、普通に暑いよ廿楽くん…!」



「……溶けそう」



本日の最高気温は29度であり、空気は乾ききっている。



風が吹いても爽やかとは程遠く、ムワッとした空気が立ち込めるだけ。



7月上旬の屋上は、さながら地獄と化していた。



「日陰なら涼しいって言ったの廿楽くんじゃん…」



「僕だって、こんなに暑いと思わなかったんだからしょーがないでしょ」



今は放課後。
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