ハイスペ・栄枝社長は妻を囲いたい
姉様には敵わない
「姉様!!」

妃波の仕事が終わり会社を出ると、聖守が待っていた。
整った容姿に、背がスラッと高く、爽やかな笑顔の聖守。

妃波の会社の社員達が、注目し見惚れている。

「めっちゃカッコいい…/////」
「誰待ってんのかな?」

「あ、ほら!
今年結婚した………」
「あー、林部さん?」

「そうそう!」
「じゃあ、まさに美男美女だね!」

社員達の話が耳に入り、ついヤキモチを妬いてしまう。
妃波は聖守の手を繋ぎ、少し強引に引っ張った。
「聖守、早く帰ろ?」

「はい!」
ヤキモチ妬いたのを察知した聖守は、心底嬉しそうに返事をしたのだった。


「━━━━━━へぇー、そうだったんですね」
矢畑の話を聖守に話す、妃波。

「矢畑さんの彼氏さん、とても寂しがり屋みたい」
「僕も、気持ちわかります!
姉様と、できる限り離れたくないし。
…………ランチ…断られたの、ショックだったなぁー」

「あ、ご、ごめんね!」
「フフ…なーんて(笑)
でも、僕の好きにしていいんですよね?」

「う、うん。でも、怖いことはやめてね?」
「もちろん!」


マンションに帰りつき、ソファに並んで座る。
「姉様」
「ん?」

「今日、姉様を抱いてもいいですか?」

「へ!?
あ…/////」
聖守のストレートなお願いに、顔や耳まで真っ赤にする。

「姉様、真っ赤になった!
可愛い~!
姉様、嫌ですか?」
妃波の頬に触れ、顔を覗き込んで問いかける。

「う、ううん…/////
聖守がそう望むなら/////」
妃波は、恥ずかしそうに俯き言った。

「良かった…!
じゃあ、一緒に風呂に入りましょうね!」
ホッとしたように言った、聖守。
妃波の頭を優しく撫でた。


「え………/////」
バッと顔を上げ、聖守を見る。

聖守に抱かれるだけでも、妃波にとっては心臓が爆発しそうなのに、一緒に入浴なんてハードルが高すぎる。


「━━━━━━━姉様“約束”覚えてますよね?」

しかし聖守は、妃波を見据え言ったのだった。

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