ロマンスに道連れ

How are you?







俺が女の子と遊ぶことをやめるわけでもなく、むしろわざわざ保健室に行くようになったのはいつからだろう。
あそこに行けば確実に邪魔されるのはわかっているのに。おかげでちっとも遊べない毎日が増えている。

やっぱりヤりたいだけじゃなかったらしい俺は、新しい暇つぶしを入手したおかげで女関係が比較的に落ち着いてきていた。まあそれでも、来るもの拒まずは変わらないから誘われたらオッケーする、けど。
なぜか女の子を押し倒しても莉子センパイの怒った般若顔が出てくるから萎えるのだ。



「―――で、残念だけど広瀬は元気に授業受けてるんじゃない?」

「なにが残念なんですか、俺あの人に会いに来てるわけじゃないんですけど」

「吉野は拗らせタイプだから会えて女の子遊び見せつけるようにしてるのかと思ってたけど」

「んなポケ○ンみたいな言い方しないでください、あと別に俺から誘って遊んでないです」

「クソガキのくせに何言ってんだ、誘うように色目使ってんのはお前だろ」

「違いますよ先生、勝手に噂聞きつけた欲求不満女子が俺で発散すんの」

「拒めよじゃあ」


派手な下着もわかりやすい態度も、好きでもない女の子の相手をするのも。残念ながら最近ちっとも面白くない。
よっぽど、俺に見向きもしないちっとも興味なさそうな女の方が興味津々で。でもこれは人類共通なんじゃねえの。


だから俺はあの人のことが面白いって思うわけで。
つうか俺のことを好きにさせる!と宣言した割にちっとも色目使ってこないし、何を話すかと言っても学校の話とか、浦野のどこがいいとかいうことを一方的に話されているだけだし。

超日常みたいな毎日で好きになる要素すら見当たらない。
それなのに自信満々に彼女は「璃月に負ける気はない」と宣言するのだ。どっから来るんだよその自信。

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