クリスマス

突然ポンと膝を叩くと夫は立ち上がった。


「よし、ちょっと出掛けるか」

「今からですか?」


夫は寝室に向かい、クローゼットからまた上着を取り出した。

そして私のコートも持ち出すと私に差し出した。


「どこに行くの?」

「駅前に大きなツリーがあっただろう。ライトアップされて綺麗なんだ」


私はクスリと笑った。

まったくこの人は、歳を取ってもロマンチストな本質は変わっていないのね。

私達は上着を着てうんと温かくして出掛けた。
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