太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~

ん…朝…かな…今何時だろう…


私の目に映るのは…上品な柄の壁。
だからコロリと反対側を向くとそこには…

…諒のきれいな寝顔…

いつ見ても本当にカッコいいと思う。

男の人の顔をカッコいいとか素敵だなとか、そういう風に見たり感じたことはなかったのに、諒に出逢って初めて意識した。


う…触りたい…

ほっぺさわったら気付くかな…

頭…も前に気付かれてたっけ…
あ、でもあれはもう起きてたんだった。

今は…まだ寝てる…っぽいよね。

じゃあ…唇さわっちゃう?

いやいや、気付かれるって…

でも眠ってたら意外とわからないかも?

うん、気付かないよね。


という一人問答の末…


…人差し指で、諒の形のいい唇をそっと優しくなぞってみた。

ふふ、柔らかい…
ちゅーしたくなっちゃう。


「朝から深ーいキスしていい?」

!!
あわわわわ!

「おっおはよ…起きてたの?」

「ん…おはよ。麻依の気持ちいい指の感触がしたから起きた。だからキスしていい?」

「…ダメ…」

「何で?麻依はキスしたくないの?」

「したいけど…それだけで終わらなさそうだから…」

「ふ…わかってるじゃん」

「え…」

「寝起きからこんな可愛い煽りを受けて、何もしないわけないじゃん。てことで、朝から麻依をいただきまーす」

「んっ…」


…寝起きの諒に触るとそれは全て煽りになってしまうらしい…


諒は、私がどんなキスをされて、どこをどうされたら抵抗できなくなるか…という、どうしたら私のスイッチが入るかをもう熟知している。

だから私をその気にさせるのは朝飯前ということで…その名のとおり早朝から諒にいただかれてしまった。

…………
……


「シャワー、一緒にしよ?」
まだ色気を漂わせたままの諒が誘ってくる。

「だっダメ、今度こそダメ!もう無理だから!」
絶対にシャワーだけじゃないよね!?

「んー、残念。じゃ麻依お先にどうぞ」

「ありがとう」

ホッ…諦めてくれた。

たまにそう言って乱入することがあるから油断はできないけど。
でも今日は予定もあるし大丈夫かな。

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