太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
翌日出勤すると、俺を見た智さんが声をかけてきた。

「おっはよ、諒。…お、色々とスッキリしたみたいだな。久しぶりのニャンニャンで麻依を堪能したかぁ?ハハハ」

「な!…んでわかったんですか…?」

「一応ソウルメイトの俺だからじゃね?ハハハ」

「まさか、ウチに盗聴機とか仕掛けてないですよね…?」

「ハハハ。おっと仕事仕事」

「ちょ、智さん!?」


いや、まさかな…






俺は昼の休憩時間に事務所でぼーっとスマホを眺めていた。

そこに映っているのは、昨日撮ったバスローブ姿であーくんに授乳してる麻依。


可愛くて…綺麗で…優しくて…
マジでマリア様だよな…

でも昨夜は…俺を愛して…俺を求める…一人のオンナだった…

はぁ…俺って幸せ者だよな…

事務所で一人、そんなことを考えながらニンマリしてると…


「何してんだ?諒」

「わあぁ!」

いきなり後ろから声がして驚いた。
と同時にサッとスマホを裏返した。
見られてないよな…

そして振り返ると。

「あ、智さんか…」

智さんが自分のデスクに行き、財布を持ち出した。
「何をぼーっとしてたんだ?」

「あぁ、考え事というか幸せに浸ってたっていうか」

「ハハハ、諒はマジで幸せ者だよな。そんないいおっぱいしてる麻依が奥さんなんだもんな。いーなー、俺もそんなおっぱいにむぎゅむぎゅされてぇなー」

「な……え?もしかして今、写真…見た?」

「おぅ、諒の後ろで10秒くらいな」

「じっ…10秒!?」
そんなにいたの!?

「おぅよ、バッチシ俺の脳内ファイルに保存しといたからな!さーて、今日のひとり夜祭りは楽しくなりそうだな~ハハハ。じゃあちょっくら自販機行ってくるわ」

「ちょ、待っ…ひとり夜祭りって…ちょ、俺の麻依を変な事に使わないでくださいよ!」

「わかってるってぇ、諒きゅん。もち夜祭りには諒きゅんも出演するからさー、そこは俺に任せとけって!」
事務所から出て、扉の陰からグッドサインを見せた。

「って何の話してんすか!つか俺もって何?ちょ、智さん!?」

「ルンルルンルル~ン、いい夜になりそうだな~、ルラルラルルル~…」

智さんの声が段々小さくなっていくのを聞きながら、
〝事務所で麻依の写真を見る時は、壁に背を着けてから!〞
そう心に誓ったのだった…




〔おしまい〕

今回もおまけエピソードをお読み下さり、本当にありがとうございました!!

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