太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
そんな平和な二月のある日――


「はい!諒、着てみてっ!」

夜、家で麻依から渡されたのは、智さんのあの衣装。

紫スーツとバラ柄の黒シャツとサングラスだけで、金髪のウィッグはないけども…


「…本当に俺、着るの…?」

「うんっ、絶対に似合うから!」

「…でも恥ずか「諒がそれ言う?私なんて高校の制服だよ?」

あっそうだ。
前に麻依に着てもらったんだった。


「ね、それ着たらホストやさんごっこしてみよ?ふふっ」

最初は恥ずかしくて着れないと思ってたけど、ワクワクしてる麻依があまりにも可愛くて、段々と気持ちがノッてきちゃった。


「わかった。じゃあ着替えてくるから、麻依はホストクラブのお客としてソファに座って待ってて」


…つって寝室で着替えて鏡を見たけど…

…このカッコ……イケてるんだかぶっ飛んでるだけなんだか自分じゃわからないな…
麻依曰く〝けったいな衣裳〞だし。

まぁいいや。
じゃあ…アソビついでに前髪は普段と違うセンター分けにしてみるか。
サングラスは胸ポケットに入れといて…

よーし!
麻依とホストやさんごっこを楽しむぞー!
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