太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
「ご馳走さまでした」

「お粗末様でした」

「…すみません…ホントに何から何まで…こんなに迷惑をかけてしまって」

「いえ、私がしたくてやってることですから。逆に勝手にというか、無理矢理世話を焼いてしまって申し訳ないくらいです」

「何言ってんですか!俺は本当に…ここまでしてもらえて…嬉しかったです…。昨日あれから帰っていたら、きっと倒れてました…いや、その前に車で事故ってたかもしれません。ですから、無理矢理でも引き留めてもらってよかったです」

ありがとうございます、と深く礼をする。

「いえっ、そんなお礼を言われるほどの事じゃ」

「いや、こんな言葉だけじゃ足りません。今度、食事をご馳走させてもらいますね、それでも足りないくらいだけど」

悪いけどNOとは言わせない。
それと、食事の他に特上のマカロンもお土産につけますから。でもこれはその時まで内緒。

「…わかりました。ありがとうございます、楽しみにしてますね」
その言葉と笑顔にホッとする。

「…では私はもう少ししたら家を出ますね。支配人は今日は休んでください。会社には私から言っておきます。あっ、ちゃんと『支配人から電話があった』って言っておきますからね。誤解されたら困りますもんね。部屋の鍵は、私はスペアを持って出るので、ここを出る時はこの鍵を持っていってください。オートロックですけど、持って出てもらって構いませんから。明日もらえれば大丈夫です。それと、シャワーも自由に使ってください。あっシャンプーとか女性モノですけど、よろしければ。あと…この袋のは全部支配人に差し上げますので、しっかり治して元気になってくださいね!…では支度してきますね」

そう言うと、そそくさとバスルームの方へ。

へ?…俺は一人でここにいてもいいと…?

何その高い信用され度合い…

それにこの袋…昨日寄ったドラッグストアで買ったものじゃないのか?
中には、レトルトのお粥やカップスープにゼリー飲料、強めの栄養剤と解熱鎮痛剤…あとお菓子もいくつか。


…麻依さん…あなたはいつから俺の体調が良くないって気付いてたんだ?

ふと壁を見ると俺のスーツがハンガーにかけられている。

シャツもかけられてるけど、皺もなくキレイだ。
近付いて見てみると、どうやら洗濯してくれたらしい。
汚れもなく、柔軟剤なのかうちのとは違ういい匂いがする。

はー…どれだけ惚れさせたら気が済むんだよ…
ヤバいな…
麻依さんを前にして、気持ちを抑えられるかな…

麻依さんを好きだと自覚してから感情の揺れ動きが激しすぎて、自分が自分じゃないような感覚…

何だかんだキャラも変わってきたっぽい。

でもこんな俺が、俺は好きだ。
今までとは違う、俺。

何かが変わるかもしれない。

そんな予感。

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