太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
…更衣スペースは離れているものの、同じ部屋の中。
だから麻依さんと陽依さんの声は、大きくないにしても筒抜けだからして…


「ちょ、ひよりん、そのブラ、カワイイ」
「マイマイのもすごく大人っぽくてステキで似合ってて可愛いですぅ、ていうか、すごいナイスバディでうっとりですぅ…はあぁ、抱きついてもいいですかぁ?」
「えー、こんなのでよければどうぞー、ふふっ」
「…わあぁ…柔らかぁい…ふわふわですぅ~」
「ひよりん、おっぱい星人?」
「マイマイの見たら誰だってなりますよぉ」


………


「…諒さん…俺らコレ聞いてていいんスかね…」

「うん…俺達の存在、忘れられてるのかもね…」

「あ、俺のことは翔琉って呼び捨てでいいっスから」

「そう?じゃあそうさせてもらうね。俺もさん付けとかいらないけど」

「いや、それはさすがに。でもタメ口にはなるかもっス」

「いーよ、タメ口で。俺、結構言葉遣い悪かったりするけど気にしないで」

「なんか意外っスよね。でもすげー親近感」

「ははは、意外っての、麻依さんにも言われた」

「マジ意外っス。でもその方がいいっスね」

「それも言われた」

「…諒さん、うまくいくといいっスね、麻依さんと」

「!」

「俺にはバレバレっスよ。あ、修さんにも」
シシシと意地悪く笑ってる。

「まぁ…難攻不落だと思ってるけど。てか、翔琉もうまくいくといいな。お前もすげぇバレバレ」
俺もニヤリと意地悪く笑う。

「あー俺、単純だからなー。もちろん修さんにもバレてるし。あ、この前の〝上原作戦〞は修さんのご厚意っスから」

なるほど、そうだったのか。

「…知らぬはあそこの2人だけか…」

…まだ向こうの更衣スペースからキャッキャと声が聞こえる。

「諒さん、俺らもなんか言います?『わぁ、諒さんのおっきい!触らせてー』とか」

「…触っちゃマズいだろ…」

「まぁそっスね…でもなんか俺らだけ挑発つーか試されてるみたいでなんかなー」

なんて男2人はぼそぼそと話しながら着替え終えた。


俺らが着替え終わってから約10分。

「お待たせしてごめんなさい」
2人が更衣スペースから出てきた。

麻依さんの姿に心臓が止まるかと思った…

――ツインテに可愛い色合いの化粧。
落ち着いたコーラルピンクのビキニはホルターネック。
首の後ろで結ばれたリボンがヒラヒラとしていて可愛らしい。
ビキニの胸元は大きなフリルで覆われているものの、胸の大きさと谷間はしっかりわかる。
くびれたウエストを惜しげもなく露にし、ビキニと同色のパンツはヒップを隠すように胸元と同じような長めのフリルで覆われ、一見スカートのように見えるという、大人可愛さ大爆発なのである――
(ナレーションby紫由布)

…ヤバいヤバいヤバい、今日の麻依さんは可愛すぎるって!!
てか陽依さんが言ってた通りマジでナイスバディなんだけど!!

うわ…俺、顔の筋肉も心臓も…アレも…色々とセーブできるかな…はぁぁ

翔琉を見ると、陽依さんを見て赤くなって、嬉しいような困ったような…
片手で口元を隠す辺り、相当顔が緩んでるな。

俺も同じ仕草してるからね、気持ちはよくわかるよ。うん。
< 54 / 268 >

この作品をシェア

pagetop