もう、隣り合わないピースは
俺の弟がどこかの香水が好きだった、でも俺は香水自体好きじゃないって会話を理彩としたことがある。


それで理彩も、私もあんまり好きじゃないの、って言っていた。


二人とも香水が嫌いなんて偶然だね、って言ってたっけな。


それなのに....?


「なにこれ、あっま」


理彩に香水が好きな男が出来た、それしか考えられなくなっていく。


ただ理彩が香水が好きになっただけっていう考えはない。


香水をつけている人の横を通りすぎるとき、息を必ずとめて通るから。


一週間学校の廊下で俺たちが香水女の横を通りすがった時、そうだった。

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