キケンな四兄弟


あまりにも優人さんが嬉しそうだから、それ以上なにも言えなかった。

助けてもらった手前、お礼はしなきゃいけないし…。

たとえ“デート”であっても。


「来週の日曜、遊園地でいいかな?」

「優人さんにお任せします」

「あはは、きっと楽しいからさ! …じゃあ、帰ろうか」

「はい」


レジ袋に入っているものが優人さんの誕生日祝いだということを悟られないように、細心の注意を払った。

ごめん、優人さん。

あとちょっと待っててください!


「たっだいまー!」

「ただいまー」


優人さんと一緒に家に入る。

玄関に海人くんが駆け寄ってきた。

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