倖せのかたち
好きな人の幸せを願えないなんて…。

キレイな恋なんてないと聞いたことがあるけれど、まさにそんな感じがする。

「映子…?どうしたの?」

「えっ、なんでもないよ」

「なんか、元気ないから」

「ううん!そんなことないよ」

「そう?じゃあ、クリスマス楽しもうな」

大人びているのに、まだ少しあどけなさの残る笑顔を向けられ、幸せなのに苦しくてどうしようもなくなる。

「私も、楽しみにしてる」

無理してでも笑わないと、優しい朔太郎を心配させてしまう…。
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