倖せのかたち
どこの新歓コンパでも、隣の席になった男の子が、フレンドリーの域を逸脱するほど馴れ馴れしくあれこれ話しかけてきて、私はいつも引いていた。

人によっては、

「あんた、ノリ悪いな!」

と、腹を立ててそっぽ向いてしまったり、別の人は、執拗なまでに下ネタを振ってきて、

「私、そう言う話題って苦手なので…」

そう言ったところで、やめてくれなかったので、私はこのような場が嫌になったという訳だ。

同じ大学の友達でも、遊び人の子より、そうでない友達のほうが一緒に居て安心かつ楽しかったし、一人の時間も好きなので、私は「彼氏がほしい」ということは、特に頭になかった。

私の場合「彼氏が欲しい」というわけではなく、「好きな人が出来たら付き合う」という考えなので、出会いを探すということもなく。
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