カレンダーガール
ハハハハ。
突然、笑い声が聞こえてきた。

「嘘だよ、嘘。悪いが桜子ちゃんは、俺の趣味じゃない」
涙を流しながら剛が笑い転げている。

「剛。お前いい加減にしろよ」
おちょくられた気がして、本気で詰め寄った。

「ごめんごめん。そんなに怒るな」
「普通、怒るだろう」
「何で?」
真顔の剛。

「はあ?」
「だから、何で明日鷹が怒るんだ?」
シレッとした顔で、逆に聞いてくる。

「おまえが俺をからかうようなことを・・・」
「俺は、明日鷹のことは言ってない。桜子ちゃんを誘ってみようかと言っただけ」
「だから、彼女がお前の餌食に」
「それは彼女の恋愛だから、明日鷹には関係ないだろ」
「・・・」
返す言葉がない。

「明日鷹、俺が彼女のこと誘うなんて言うと気分悪いだろう?」
「別に・・・」
「ふーん、そうか?」

黙り込んでしまった俺に、剛は不敵な笑みを浮かべた。

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